よくある質問と回答

矯正治療はいつごろ始めればよいのでしょうか?

悪い歯並びといっても、いろいろな種類や程度があり、同じ年齢でも顎や歯の発育の仕方に差があることから、一概に何歳から治療をすべきだということは言えません。まだ乳歯の時期であったとしても、できるだけ早く治療をしなければならない場合もありますし、他方、歯が全て永久歯に生え変わってから治療を行った方がよい場合もあります。乳歯、混合歯列の時期に必要な治療を第一期治療と呼び、咬合育成(歯列を健康な状態に導くこと)を含む初期治療、骨格的なずれの是正をします。永久歯になってからの治療は第二期治療と言い、本格的な永久歯の歯並びを治療します。

それでは一体、いつ矯正歯科を訪れたらいいのでしょう?

とにかく、気になったらすぐにかかりつけの歯科医や矯正歯科医に相談し、診察を受けることをお勧めいたします。わからないことは、専門家に訊くのが一番です。

どんな装置を使って治療するのでしょうか?

 

矯正装置には取り外せるものと、固定したままのもの、金属のもの、セラミックのもの、頭や顔に装着するものなど様々な種類があります。使用する装置は治療方針に基づき、個人個人に最も適したものが選択されます。

さて、いざ矯正装置を使うということになると、少しは目立つ装置もあるために恥ずかしかったり、友達にからかわれてイヤだという人がいます。でも矯正装置を使うこと、つまり歯並びを治す事は恥ずべきことなのでしょうか?歯並びが悪いのも病気のひとつです。病気を治さない方が恥ずかしいことではないでしょうか。『今自分は病気(悪い歯並び)を治すためにこの装置をつけているんだ』というように考えて、一日も早く健康な身体(よい歯並び)を獲得できるよう努力することが大切です。

当院ではマウスピース型矯正と言われる取り外しのできる透明なアライナーでの治療や舌側矯正装置も取り扱っております。しかしながら症例に応じて可能な場合と不適応の場合があります。

ご希望の場合はお申し出ください。

治療期間と時間は?

治療期間は、不正の程度、個人差などによって一概にこれくらいとは言えませんが、おおよその目安として、少なくとも1年以上、顎関節症の治療など長い場合は数年に及ぶこともあります。通常であれば永久歯の本格矯正治療では、1年半から2年くらいの治療期間を要す人が一番多いようです。

治療が開始したら、歯を動かしている間は約1ヶ月に一回の割合で通院します。矯正装置を外した後、保定といって骨が固まるまで歯を固定しておく必要があります。この間は状況にもよりますが、大体1年から2年くらいを要します。診療に要す時間は治療の内容によって随時異なります。

費用、お支払いは?

費用は治療の時期、種類などによって異なっています。矯正治療は治療目標が達成されるまでの費用です。何回か装置を変えたとしても全て最初の料金に含まれます。保定装置も含まれます。但し、ご本人の不注意で装置を壊したり、失くした場合には実費がかかる場合があります。

初診時に検査をし、その資料をもとに診断を行い、治療方針、費用、支払い方法などについて詳しい説明が行われます。

大人でも矯正治療は可能ですか?

成長が完了してしまった大人でも、矯正治療は可能です。本人の努力と適正な治療方法の選択によって、十分に満足できる結果が得られます。しかし、実際には小さいときから咬合育成としての矯正治療を受けることが最良の方法で、最良の結果が得られると言えるでしょう。また、年齢が高くなると、治療期間が若干長くなったり、痛みが多少強いことがあります。また歯周環境の変化から、治療方法の選択肢が限られる場合もありますので小児期よりも詳しい検査が必要です。

永久歯を抜いて治療するのでしょうか?

当院では基本的に歯を抜かない治療をしています。近年、歯の大きさに比べて顎骨の小さい人が増え、歯と顎の大きさに不調和が生じる率は70%を超えて高くなっています。このために乱杭歯、八重歯、出っ歯というような悪い歯並びになってしまうのですが、第一段階の治療を受けていただくことにより、大半の患者さんは歯を抜かないで永久歯を並べることが可能です。しかしながら、顎骨の大きさがあまりにも小さすぎる場合や、骨格的に上下のずれが大きい場合などは歯を抜かなければならない場合もあります。

ここにちょうど4人が座れるベンチがあったとします。ベンチを顎、人を歯と考えて下さい。このベンチに5人が座ろうとしたらどうなるのでしょう。それぞれの人は少し横になったり、前へ腰をずらしたりしてどうにか座ることができるでしょう。でも、どうも落ち着いて休むことはできないようです。1人に立ってもらいましょう。残った4人はゆったりと座ることができました。つまり歯を抜くということは、ある人に立ってもらうことになるのです。残った歯は、正しい位置にまっすぐ並んで、物を咬むという機能を十分に発揮できるようになります。このように、矯正治療で歯を抜く必要のある患者さんの場合でも、歯の数を減らすことで、咬む力が弱まったり、身体に悪影響を及ぼすようなことはありません。尚、どこの歯を何本抜くかは患者さんによって違いますが、歯を抜いた隙間は治療が終了するときにはきれいに閉じてしまいます。

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