矯正治療を行うにあたって

顎関節症とは

顎関節に器質的変化のある状態
(関節円板の転位および下顎頭骨変化)。

 実は顎関節症の原因が歯並びであるという明確な研究報告はありません。しかしながら、歯の噛み合わせと顎関節には密接な関係があり、現実には、噛み合わせが顎関節の状態に影響を及ぼしている可能性が高いと考えられる患者さまが数多く来院されます。

 安易に関連付けて治療することは危険ですが、症状を軽減させることも可能です。治療方法は痛みの有無や、開口障害の有無、顎関節雑音などの症状と年齢や経過などによって様々です。
当院では、MRI検査やレントゲン、CTなどによる顎関節の精査を行い、綿密な治療計画を立案します。

全ての不正咬合の患者さまが矯正治療のみで仕上げられるわけではありません。成人患者さまの場合はさまざまな要因を複雑に抱えていらっしゃることも多く、一般歯科と連携した包括的な歯科治療が必要となります。

スプリント治療 ‐Splint therapy‐

顎関節症状がある場合や、顎位の不安定な場合などに通常は上顎にマウスピース状の装置を使用して、症状の改善や顎位の確認などを行います。使用期間や使用方法は症状により異なります。

 

 

態癖とは

一言でいえばよくない生活習慣のことです。

  • 耳慣れないことばかと思いますが、歯ならびやあごの成長、お顔の形からひいては全身のバランスを保つために大変重要な意味があるのです。
  • 態癖の中には、一般的に歯ならびに良くないとされている、指しゃぶりや舌癖のほかに、たとえばほおづえ、偏側咬み、うつぶせ寝、睡眠導入時のうでまくらや頬に手を当てるしぐさなどなど、非常に些細に思われる癖も含まれます。
  • 人間は本来、生まれてきたときにはほとんど左右対称な形でこの世に生を受けます。しかしながら、後天的な、ほんの些細な力の組み合わせで体は少しずつ非対称に傾いていくのです。
  • つまり、できる限り早い時期にそういった良くない成長バランスにつながる力を取り除いてあげることが、歯ならびやあご、またお顔や全身のバランスよい発育のために大切なことなのです。
  • そして、気づいたときにやめるように努力していくことがいちばん大切です。
  • 何十年もかけてできたゆがみは、本来の姿に戻るには相応の長い時間がかかります。一朝一夕に治るものではありませんが、日々のご自身の治そうと思う意識が最も大切な良い力となります。
  • 態癖と一言で言いましてもその影響はいろいろな形で現れます。
  • たとえば歯ならびのガタガタ、歯列の変形、歯ぐきがさがる、歯を支える骨がやせる、歯がしみる、歯の痛み、咬む位置のゆがみ、顎関節症、顔面のゆがみ、果ては全身のゆがみ。。。
  • 顎関節症を訴えられる大半の方にはなんらかの態癖があるという事実もあります。
  • 正しい顎位や顎関節の安定した状態を、態癖によって奪ってしまっているのです。
  • せっかく矯正治療をしてもよくない力をかけていると、歯ならびはよくない形に変形します。お顔も身体もバランスを崩します。
  • きれいな歯ならびになっても、また態癖をしていると、元の歯ならびに戻ってしまうこともあります。

あなたには何か思い当たるような癖はありませんか?

 

 

自家歯牙移植とは

自家歯牙移植術とは、ご自身の歯を抜歯し、他の部位に移植する事を言います。歯を失った、先天的に歯が足りないなどの場合に有効な治療です。多くの場合、移植後に補綴処置や矯正治療を必要としますが、年齢、歯槽骨、利用する歯のコンディションなどにより治療経過や治療方法は異なります。

TADについて

TAD(Temporary Anchor Device)を使用したインプラント矯正とは、「歯列矯正用アンカースクリュー」という小さなスクリュー(ネジ)を図のように歯茎の上から歯槽骨に向かって埋め込み、歯を動かす時の固定源として用いる方法です。

このネジはマイクロインプラントという呼び方があるくらい小さく、直径は1.4~2㎜前後、長さは6~10㎜ぐらいのチタン合金製の小さなネジです。矯正歯科治療が終わって必要なくなったら取り去ってしまう暫間的な材料です。
 「インプラント」とは言っても、歯がなくなった後に歯の代わりとして埋め込む「デンタルインプラント」とはまったく異なります。
 

TAD(Temporary Anchor Device)インプラント矯正のメリット

「歯の移動のための固定源」

抜歯が必要な矯正治療の場合、小臼歯を抜歯して前歯を後ろに下げる時には、綱引きのように(図参照)前歯と奥歯で引っ張り合います。この時、前歯も下がりますが、反作用で奥歯も前にずれてきます。奥歯が前にずれてほしくない場合、これまでは患者さまのご協力が必要なヘッドギアーなどの顎外装置で奥歯を後ろに引っ張るように力を加えて、固定源を強化していました。TADを用いることで強固な固定源を得ることができるばかりか、より後ろに下げること可能なことから、通常の矯正治療よりも大きく前歯を後ろに動かすことができるようになりました。

「非抜歯治療の可能性」

これまでは奥歯を後ろに動かすことは、非常に難しいことでしたが、TADを用いることで奥歯を後ろに動かすことができるようになりました。そのため、従来は小臼歯抜歯が必要な症例でも、非抜歯にできる可能性が高くなりました。

「患者様の負担軽減」

上記の固定源の問題から、従来は患者さまにヘッドギアーなどを使用して頂くような協力が不可欠でした。その協力の度合いで治療の成否が左右されていましたが、TADを用いることにより、患者さまの協力に頼ることなく治療目標を達成できるようになりました。

 「治療期間の短縮」

また、やはり固定源の問題から、多くの前歯をまとめて後ろに引っ張る場合には、奥歯が負けて前にずれてしまうことがありました。その場合、先に犬歯を動かしてから残りを動かすような二段階の移動を行うこともありましたが、TADを用いることでまとめて移動することができ、治療期間を短縮できる可能性が高くなります。

「歯の圧下」

これまでは困難とされていた圧下(歯を骨の中に沈めるように動かすこと)が容易になってきました。そのため、前歯部の圧下によるガミースマイル(笑った時に歯ぐきがたくさんみえること)の改善や、臼歯部の圧下による開咬の改善などが容易になりました。

「外科矯正の回避」

従来、外科的矯正治療で適応していた骨格性の上顎前突、下顎前突、開咬などに使用することで、外科的矯正治療を回避することが可能となってきました。また、外科手術の範囲が少なくできる(上下顎移動術→下顎移動術単独などへ)可能性も高まります。

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